カルシウムの生理作用と食事摂取基準
体内のカルシウムは、主に骨や歯に存在する貯蔵カルシウムと筋肉や血液中に存在する機能カルシウムで構成されています。貯蔵カルシウムと機能カルシウムは、お互いに密接な関係があり、血液中の機能カルシウムの濃度が低くなると、骨や歯から貯蔵カルシウムが血液中に放出されます。その結果、骨がもろくなり骨粗鬆症などが起きます。また、カルシウムは筋肉の収縮や神経の伝達とも深い関係があります。カルシウムの細胞内濃度を調節するマグネシウムが不足すると、筋肉細胞や神経細胞を刺激して興奮させることによって筋肉痙攣やイライラ感が引き起こされます。カルシウムを効率よく吸収するためには、適度な運動、ビタミンDやリンとのバランス良い摂取が必要です。
カルシウムが必要な人
- 発育中の子供
- 妊婦・授乳婦
- 高齢者
- 歯が弱い人
- 足がつる人
- イライラしやすい人
- リンやナトリウムの摂取量が多い人
- 骨粗鬆症・動脈硬化・高血圧の予防をしたい人
カルシウムの生理作用
カルシウムは、骨や歯を骨質化して丈夫にするほか、イライラ防止にも効果があります。更に心臓の収縮をスムーズにする働きもあるので、高血圧や動脈硬化の予防にも役立ちます。
カルシウムの過剰症
- 高カルシウム血症
- マグネシウム欠乏症
- 他ミネラル成分の吸収阻害
カルシウムの欠乏症
- クル病
- 骨軟化症
- 骨粗鬆症
- 動悸
- 不眠
- 神経症
- 関節症
- 喘息
- 高血圧
- イライラ
- 月経前症候群
カルシウムの吸収促進
- マグネシウム
- リン
- ビタミンD
- ビタミンK
- 適度な運動
カルシウムの吸収阻害
- 遊離脂肪酸
- フィチン酸
- リンの過剰摂取(インスタント加工食品類)
カルシウムの食事摂取基準
| 年齢(歳) | 1日の目標量 (mg) | 上限量(mg) | |
|---|---|---|---|
| 男 | 女 | ||
| 0~5(月)母乳栄養児 | 200(※1) | — | |
| 0~5(月)人工乳栄養児 | 300(※1) | — | |
| 6~11(月)母乳栄養児 | 250(※1) | — | |
| 6~11(月)人工乳栄養児 | 400(※1) | — | |
| 1~2 | 450 | 400 | — |
| 3~5 | 550 | 550 | — |
| 6~7 | 600 | 600 | — |
| 8~9 | 700 | 700 | — |
| 10~11 | 800 | 800 | — |
| 12~14 | 900 | 750 | — |
| 15~17 | 850 | 650 | — |
| 18~29 | 650 | 600 | 2300 |
| 30~49 | 600 | 600 | 2300 |
| 50~69 | 600 | 600 | 2300 |
| 70以上 | 600 | 550 | 2300 |
| 妊婦(付加量) | — | ±0 | — |
| 授乳婦(付加量) | — | ±0 | — |
資料元: 厚生労働省2005年版食事摂取基準より
(※1)目安量
カルシウムを多く含む食品
カルシウムは主に小魚、乳製品、海藻、緑黄色野菜などに多く含まれています。ミネラルの中でも1日の所要量が多いカルシウムは、普段の食事では摂取不足になりがちです。カルシウムを摂取するという意識とカルシウムの吸収を助けるビタミンDを含む食品など取り入れて、バランスよく摂取しましょう。また、ミネラル分が極めて少ない水道水の代わりに、カルシウムを含むミネラルウォーターを利用するのも摂取方法のひとつです。
| 食品名 | 1食分(g) | 含有量(mg) |
|---|---|---|
| 干しエビ | 10 | 710 |
| ヨーグルト | 210(1カップ) | 252 |
| 牛乳 | 210 | 231 |
| スキムミルク | 20 | 220 |
| 煮干し | 10 | 220 |
| がんもどき | 80 | 216 |
| ししゃも | 60(3尾) | 198 |
| 木綿豆腐 | 150(1丁) | 180 |
| 干しひじき | 10 | 140 |
| モロヘイヤ | 50 | 130 |
| 大根葉 | 50 | 130 |
| ごま | 10 | 120 |
| 小松菜 | 70 | 119 |
| 刻み昆布 | 10 | 94 |
| 納豆 | 50 | 45 |
