たんぱく質
アミノ酸
自然界には多くのアミノ酸が存在していますが、たんぱく質の構成成分として利用されるのはわずか20種類しかありません。アミノ酸は体内において各々特徴的な働きをします。アミノ酸自体が必要に応じてエネルギー源として利用される場合がありますが、本来の利用目的ではありません。バランスの取れた摂取が必要なアミノ酸ですが、特定のものだけ摂取過剰になると免疫力低下や体たんぱく質の分解による体重減少、肝機能障害などを招くといわれています。
アミノ酸の分類
アミノ酸は、たんぱく質を加水分解すると生じる物質です。この内、人間の体内では合成できず、成長や正常な生理機能を維持するため食品から摂取しなければならない必須アミノ酸、体内で合成のできる非必須アミノ酸に分類できます。
必須アミノ酸
一般的に必須アミノ酸を含むたんぱく質ほど栄養価が高いと考えられ、動物性たんぱく質の方が、植物性たんぱく質より良質といわれています。しかし必須アミノ酸の量だけでなく、たんぱく質にどれくらい転換利用されるかで判断するため、植物性たんぱく質でも大豆のように高いものもあります。この他、卵、牛乳、牛肉などがよい供給源と考えられます。
非必須アミノ酸
非必須アミノ酸も体たんぱく質を合成する素材として必要であり、総たんぱく質=必須アミノ酸+非必須アミノ酸が十分摂取されていることが大事です。
必須アミノ酸の種類と主な働き
| 種類 | 主な働き | 欠乏症 |
|---|---|---|
| メチオニン | 抑うつ症状や総合失調症の改善、ヒスタミン血中濃度降下作用 | むくみ、コレステロール沈着、動脈硬化、抜毛 |
| フェニルアラニン | 抗うつ効果、気分の高揚、鎮痛作用(慢性的な痛み) | うつ病、記憶力減退、筋肉痙攣 |
| リジン | ブドウ糖代謝の促進、カルシウム吸収向上、疱疹の予防・解消、肝機能向上 | 集中力低下、目の充血、めまい、吐き気、貧血、肝機能減退 |
| ヒスチジン | 子供の成長に必須、神経機能の補助 | 成長障害、性機能減退 |
| トリプトファン | 精神安定、催眠・鎮痛・腸管運動促進効果(セロトニンとして)、抑うつ症状の緩和 | 睡眠障害、精神不安定 |
| イソロイシン | 成長促進、神経機能・肝機能向上、血管拡張効果、筋肉強化 | |
| ロイシン | 肝機能向上、筋肉強化 | |
| バリン | 成長促進、肝機能・筋肉機能向上、窒素バランス調整 | |
| スレオニン | 成長促進、脂肪肝予防 | 食欲不振、貧血、成長障害、体重減少 |
| アルギニン(※1) | 脂肪代謝促進、筋肉強化、精子増加、免疫反応向上、尿の合成 | 病気に対する抵抗力低下、筋力減少、不妊症(男性)、治癒力低下 |
(※1)子供の場合、必須アミノ酸となる
非必須アミノ酸の種類と主な働き
| 種類 | 主な働き |
|---|---|
| アラニン | 脂肪燃焼促進、免疫機能向上 |
| グリシン | 保湿作用、酸化防止作用 |
| チロシン | ドーパミン・甲状腺ホルモン・成長ホルモンなどの原料、皮膚や髪の色素となるメラニンの原料 |
| プロリン | 脂肪燃焼促進 |
| シスチン | メラニン色素の沈着防止 |
| セリン | 神経機能の補助、皮膚のうるおいを保つ天然保湿因子の主成分 |
| アスパラギン酸 | 炭水化物の代謝促進、体内老廃物の処理、疲労回復 |
| アスパラギン | 体内老廃物の処理、疲労回復、肝機能向上 |
| グルタミン酸 | 知能向上、治癒力向上、エネルギー源 |
| グルタミン | 筋たんぱく質の合成補助と分離抑制、利尿効果、免疫機能向上 |
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