ビオチンの生理作用と食事摂取基準
炭水化物(糖質)がエネルギーに変わった後に作られた乳酸は、肝臓でカルボキシラーゼという酵素の働きにより、糖に作り変えられることを糖新生といいますが、このカルボキシラーゼの補酵素として働くのがビオチンです。また、皮膚や爪を健康に保ち、筋肉痛を和らげる効果やアトピー性皮膚炎や花粉症に効果がると期待されるビタミンです。皮膚炎を起こしやすいと感じたらビオチン不足かもしれません。
ビオチンが必要な人
- 肌荒れが気になる人
- 白髪が気になる人
- ハゲが気になる人
- 抗生物質を長期間飲んでいる人
- 卵(卵白)の摂取が多い人
ビオチンの生理作用
ビオチンは、糖新生に必要な酵素であるカルボキシラーゼの補酵素として働き、炭水化物(糖質)代謝に関わります。また、皮膚や爪、毛髪を健康に保つほか、筋肉痛を緩和する働きがあります。
ビオチンの過剰症
ビオチンは過剰摂取しても体内で必要な分しか利用されず、残りは尿などと一緒に体外へ排泄されますので、過剰症の心配はありません。また、特に過剰症とよばれる症状は認められません。
ビオチンの欠乏症
- 皮膚炎
- 湿疹
- 労感
- 脂肪代謝が悪化
- 食欲不振
- 筋肉痙攣
- 抜け毛
ビオチンの吸収促進
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- パントテン酸
ビオチンの吸収阻害
- 水に溶けやすい
- 生卵(卵白)
※卵白を過剰摂取すると胃内で卵白に含まれるたんぱく質とビオチンが結合し、腸内で吸収ができなくなります。
ビオチンの食事摂取基準
| 年齢(歳) | 1日の目安量 (μg) | 上限量(μg) | |
|---|---|---|---|
| 男 | 女 | ||
| 0~5(月) | 4 | — | |
| 6~11(月) | 10 | — | |
| 1~2 | 20 | 20 | — |
| 3~5 | 25 | 25 | — |
| 6~7 | 30 | 30 | — |
| 8~9 | 35 | 35 | — |
| 10~11 | 40 | 40 | — |
| 12~14 | 45 | 45 | — |
| 15~17 | 45 | 45 | — |
| 18~29 | 45 | 45 | — |
| 30~49 | 45 | 45 | — |
| 50~69 | 45 | 45 | — |
| 70以上 | 45 | 45 | — |
| 妊婦(付加量) | — | +2 | — |
| 授乳婦(付加量) | — | +4 | — |
資料元: 厚生労働省2005年版食事摂取基準より
ビオチンの上限量の定めはありません。
ビオチンを多く含む食品
ビオチンは主にレバー、卵、柿、種実類などに多く含まれています。皮膚や頭皮の具合がよくない方は、ビオチンを意識して摂取しましょう。ビオチンにはアレルギー症状を起こすヒスタミン生成を抑制する効果があるとされています。ビタミンB6と共にバランスよく摂取してください。
| 食品名 | 1食分(g) | 概算の含有量(μg) |
|---|---|---|
| 鶏レバー | 50 | 105 |
| 牛レバー | 50 | 40 |
| 豚レバー | 50 | 30 |
| イワシ | 80(1尾) | 18 |
| 落花生 | 30 | 11 |
| 卵 | 50(1個) | 10 |
| くるみ | 30 | 9 |
| きな粉 | 20 | 8 |
| カキ | 70(小2個) | 7 |
| ニシン | 70(1/2身) | 6 |
